きいろいくちばし

はたらく博士の雑記ブログ

勉強で成果を出すために”勉強しない”という考え方。

お久しぶりです。今日も読んでいただきありがとうございます。
この記事は約3500文字です。約12分で読んでいただけます。

 

今回は一見矛盾しているようですが、”勉強の成果を出すには勉強しないこと”が重要という考え方についてお話します。

 

簡単に私の自己紹介をさせていただくと、

・高校時代から化学に10年以上携わる(高専卒のため)。

・大学院時代(5年間)には毎年約200~300万円の給与型奨学金と研究費を取得。

有機合成化学の分野で博士号を取得。

といった経歴があります。

特に大学院時代には生活費の確保や研究との両立で朝から朝まで研究や資料作成に没頭する日々を過ごしました。その中で得た経験や知識を皆様にお伝えできればと思います。

 

それでは本題の、”勉強しない”という考え方についてです。

皆さんも勉強しなければいけないと思いながらもついつい別のことをしてしまうこともあるのではないでしょうか。私も博士課程ではやるべきことを後回しにしてしまうことも多々ありました。

しかしながら、今回の勉強しない考え方を取り入れるようになってから少しずつ改善できるようになりました。さらに、驚くことに嫌だと思っていた勉強も少しずつ楽しさを感じられるようなってきたのです。

 

今回はやる気がなくても危険物取扱者の勉強だけではなく、趣味や仕事でやる気がない時でも成果を出したい時に活かせる考え方です。やる気に頼らずに勉強することができれば、成果も上がりやすくなりできる楽しさも味わうことができます。

何かを続けたいけど続かない、という方はぜひご一読ください。

 

前回までの記事はこちら↓

 

目次

 
”勉強せずに勉強する”とは

とても紛らわしい表現ですが、簡単に言うと勉強している!という意識を持たずに勉強に取り組む、ということです。

趣味を例に挙げると、好きなことを続けていると大変なことも乗り越えて上手くなっていきますよね。

個人的には”勉強している”感覚が強い時は”意志力”や”やる気”のようなものを使っています。一方で好きなことが上手くいっている時は”好奇心”や”達成感”といった力が後押しとなり、好きなことでも上手くいっていないと”やる気”をひねり出して部活動などに参加した経験は皆さんもあるかと思います。

”意志力”や”やる気”は皆さんもご存じの通り、気まぐれですし、有限です。そのため、”好奇心”や”達成感”といった代わりとなるエネルギーを使って勉強をはかどらせることができないか、ということが今回のテーマです。

 

”意志力”や”やる気”の代わりとなるもの

私の場合は”好奇心”をメインに使うことが多いです。

甲種危険物取扱者の勉強を例に挙げると、試験には様々な細かい数字が出てきます。私はきっちり数字を把握できていないとモヤモヤしてしまう性格です。そのため、このモヤモヤを生み出すために数字が頭に入っているか暇なときに思い浮かべます。これが入っていなければモヤモヤしますので、解消してスッキリするために本を読むわけです。このように少し工夫することで知りたい、という感情を勉強へのモチベーションに使うことができます

 

代わりとなるものがない場合は

代わりとなる感情が思いつかない場合は勉強の負荷を下げる、もしくは環境を整える方法が有効だと思います。勉強の負荷は勉強法で述べたように、テキストを何周もすることで低めの難易度のものから徐々に習得できます。環境としては私はベッドの上が好きだったのでそこであれば勉強と気構えずに甲種危険物の勉強ができました。勉強の場所をカフェにする、お気に入りのコーヒーやドリンクを飲みながら等、とにかく勉強しやすい環境を作ることに注目してみましょう。

また、投資は必要ですがお気に入りのデスクやイスを買って勉強しやすい環境を作るのも一つの手です。そこに危険物の参考書を置いておき、単純に触れる回数を増やすのも効果的です。もちろん、触れる回数が増える見込みがあれば、です!快適なデスクとイスがゲームやYOUTUBE専用になってはいけません。QOLは上がりますが、勉強ははかどりません。

資格を得ることで何かができる、お金が手に入るなど、好奇心以外にもさまざまなモチベーションの種があります。場合によっては、勉強をがむしゃらに進めるより勉強するメリットをはっきりさせた方が効果的なこともあると思います。

やり方は最初から正しい必要はありません。とにかく試して、間違っていたら何が違っていたのか考えて、次に生かすことが大事です。最初から正解できる人はそうそういないでしょう。次に活かそうとしている限りきっと良い方向に向かっていけると思います。

 

好奇心は日ごろから鍛えられる!

実は私は好奇心や感情は薄い方だったと思います。学生時代はただただテストで点数を取ることだけが目的でした。しかしながら、このままでは人間味にかけると危機感を覚え、少しづつ何かに興味を持つように工夫しました。

具体的には日ごろから興味を持てるものを意識的に探しながら過ごす、というものです。当時は一人でできる趣味を探しており、いくつかは今でも続く趣味となっています。

危険物の勉強では、保管施設や物理的性質の特徴などの共通点をテキストと向き合っていない時間を使って考えてみるのはどうでしょうか。何かを見つけ出して、正しいとわかったときは本当に気持ちいいです。10回、100回に1度でもいいので、ほんの少しだけ、行動を変える部分に意志力を使ってみてください。そうすれば少しずつ楽しさや好奇心が現れてくるはずです。

とはいえ無理は禁物です!自分にできないことを始めるときは相当な負荷がかかっていますので、ほんの少しでも良いですから楽しむことを忘れないでください

 

有限な”意志力”と生み出せる感情を超えない負荷のバランスが重要

勉強が続かないのは、自分のせいだけではありません。私もいろんなことが続かない自分はダメな奴だと思っていました。ただ、今となっては”意志力”に頼りすぎていたことが原因だったと思います。

 

今では、

”意志力”+”感情”+”勉強しやすい環境”の合計 > 勉強の負荷

となっていなければ続かないのでは、と考えています。

 

この中で取り組みやすいのは勉強しやすい環境でしょうか。ただ、感情にしても環境にしても何があれば自分のテンションがあがるのか、という自分のことを理解している必要があります。そのため、日ごろから必要なものを探しながら過ごしてみましょう。きっと、勉強以外でも毎日を楽しくしてくれるはずです。

私は続けられないと思ったら、何が必要なのか、実際にあればはかどる可能性はあるのか、今あるものでダメなのか、といったことをよく考えています。自分を理解することは難しいですが意志の力だけで勉強するよりも続く可能性は高いと思っています。

 

本当に最初の負荷は低くてもいいのか、について

先ほど負荷を低くする、という考え方を紹介しました。負荷を下げると成果が出ない気がするかもしれません。確かにこの方法は継続が前提になっているのである程度時間をかける必要があります。ただ、個人的には資格取得ではなく知識を得る楽しさを感じながら無理せずに取り組んでいただきたいと思っています

負荷は低すぎてもつまらないですし、高すぎても続かない。自分に合ったレベルで勉強を続けるのは困難ですが、負荷をコントロール出来るようになると自分はもっといろんなことができることに気づくことができます。そしていつかは、自信をもっていろんなことに挑戦できるようになるのではないか、というのが私の考えです。

 

さいごに

私の両親は高卒でしたし、特に英才教育を受けているわけでもありません。運よく大学に進学でき、さらに運よく大学院で博士号を取得する機会に恵まれました。大学院では奨学金のプログラムと研究に追われ、その中で成果を出すためのメンタルのコントロール方法を自ら試して考えてきました。その一つが今回のテーマです。

忙しいとモチベーションがすり減っていきますが、仕事は待ってくれません。意志の力だけに頼らない進め方で粘り強く継続すれば、きっと少しの成果が出てくるはずです。その成果で達成感という”感情”を得て、最終的にはできないことでも楽しさを感じながら学んでいただけたらと思います。

 

最近私は中国語の勉強を始めました。こちらも自分のレベルと日々のやる気に合ったやり方で進めています。今回の記事で皆さまの毎日が少しでも楽しくなるように祈っています。

今日も皆さんの貴重な時間に読んでいただき、ありがとうございました。