きいろいくちばし

はたらく博士の雑記ブログ

プレゼンテーションで緊張を和らげる具体的な練習方法と本番のコツ10選(後編)

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本日も読んでいただきありがとうございます。

ロガーのすだち(@kutibashikiiro)です。

今回は約3700文字、読むと約12分ちょっとかかります。目次から気になる内容をチェックしてみてください。

 

今回はプレゼンテーションで緊張を和らげる準備と本番のコツ(後編)、ということで発表直前と発表中に緊張を和らげるために考えることについて書いていきます。

 

前編(発表準備の方法)はこちら。

fledgling.hateblo.jp

 

記事を読んでいるあなたは面接や試験で緊張して力が出せないことはあるでしょうか。私は緊張しやすく、たとえば面接では答えるので精いっぱいで何を言ったか記憶がありませんでした。

このせいで発表が多すぎた大学院時代にはストレスがたまりすぎて3日間ほど全く動けなくなりました(もちろん無断欠席)。この時からどうすれば緊張せずに発表できるかについて考え続け、今では職場の大きな報告会でも緊張していないように見えるそうです。

 

今回は実際に私がしている本番で緊張を和らげるテクニックについて具体的に解説していきます。簡単に試すことができるので何か一つでもあなたのお役に立てればうれしいです。

 

簡単に私の自己紹介をさせてください。

・高校(高専)時代から化学を10年以上専攻し、現在も化学系研究開発職

・大学(編入)~大学院の7年間は大学への支払いゼロ(免除制度の活用)

・大学院時代(5年間)には毎年約200~300万円の給与型奨学金と研究費を取得

・北米やマレーシアなどで研究、インターン等を行う(合計で1年弱)

有機化学の分野で博士号を取得(卒業論文、審査は英語)

・甲種危険物取扱者(国家資格)、TOEIC IP 825点(在学時)

 

有機化学系の研究室というと実験のイメージが強いと思います。ところが実際には、進捗報告、学会発表、外部資金の申請書など大量の発表とデスクワークをこなします。実験は好きでも発表とデスクワークがストレスの源だったのです。(注)研究室で違います。

 

 

前回のおさらい

簡単に前回のおさらいを書いておきます。

・1スライドに1メッセージが基本

・発表しやすいように流れを重視する

・早口練習で口を原稿になじませる

・スライドなし発表練習で観客をみる余裕を作る

といった点についてお話しました。

 

今回は本番での緊張を和らげつつ、練習した成果をしっかり本番で発揮するテクニックについてお話します。

もし思った以上に余裕がある方向けにもっといい発表につなげるポイントについても最後にお伝えします。

 

その⑦ 発表前後の準備と確認するポイント

こちらは以前紹介した、筆記試験で緊張を和らげる方法とほぼ同じです。こちらに加えて口と胸回りのストレッチをしっかり行っておきましょう。

 

以前の記事から確認するポイントを抜粋すると、

・呼吸が浅くなっていないか

・体は縮こまっていないか

・動作はゆっくりしているか

・自分でなく、発表に集中できているか

このような感じです。

 

これに加えて、口を「あいうえお」の形に大きく動かしたり、上半身を伸ばしたり、腕をぐるぐる回して胸や肩回りをしっかりほぐします。繰り返し、人目につかない場所で行っておくとさらに効果的です。

 

緊張する=体が硬い、ならば体がほぐれる=緊張もほぐれる、と思っています。

 

詳細が気になる方はぜひ、以前の記事をご覧ください。

fledgling.hateblo.jp

 

その⑧ 発表中に考えること

発表中に私が恐れていたのは、発表中のミスと周りからどう思われているか、の2点でした。

個人的にはミスしない、より、ミスしたらこうする、というミス前提の方が気楽だと思います。私はこの前提で対策を考えていました。

【発表中のミス】

発表中のミスは開き直る、もしくは気にしないのがベストだと思っています。なので、どうしたら開き直れるかを考えた結果が次の2点です。

 

1.ミスして当然と思っておく

そもそも発表のプロではないのに、なぜミスしたらダメなのだと開き直っていました。ミスしても発表が悪いわけではありません。ミスへの心理的なハードルを下げておくことで動揺しないようにしました。

2.ミスした時は次のことを考える

ミスして動揺する場合は発表の評価など、発表する瞬間を気にしていることが多いのではないでしょうか。私はこのことに気づいてから、発表中にミスしたら後で対策すればいいか、くらいの意識を持つようにしています。もちろん、発表の後はミスと対策を記録して、次の練習で準備しておきます。

この積み重ねもきっと緊張を和らげる心強いアイテムとなってくれるはずです。

ミスしない、よりもミスしたら次にどうするか、を発表の前に考えておきましょう!

 

【周りからどう思われているか】

以前はわざわざ冷たいリアクションの人も見なくては!と思って、勝手にへこんでいました。ですが今では視線を気にする対象を、好意的な人だけにしています。

できれば発表前に頷いて聞いてくれる優しそ~な人を見つけておきましょう。視線がばらけるように2、3人いるとベストです。

わざわざ冷たいリアクションの人を見て、発表の調子を崩す必要はありません。自分に優しくしてくれる人だけを大切にしていきましょう!笑

 

その⑨ 質疑応答:1言目は簡潔に!

さて発表が終わったら最大の難関、質疑応答が待っています。一般的には相手の質問内容を繰り返して時間を稼いだり、という手段があります。

今回は緊張しても知っておけば合格点をとれるポイントを2点お伝えします。

 

【回答が簡単なYes、Noクエスチョン】

Yes、Noで答えられる質問はボーナス問題です。必ずYes、Noで答えた後にあなたが言いたいことを説明してください。この質問ならYesかNoで答えた瞬間に合格点です。お得ですよね。

この対応ができれば補足が説明不足でも、たどたどしくても相手の質問にはしっかり対応できているので自信を持っていいと思います。

 

【その他の質問には頑張ってまず簡潔に答える】

その他の質問は頑張って短く回答しましょう。長い文章で答えると主語と述語の関係もおかしくなって、何を言っているか自分でも分からなくなります(経験談)。

 

どう思いますか?と聞かれたら、こう思います。なぜなら~

他に似た事例はありますか?と聞かれたら、ありません。おそらくその原因は~

 

などなど、短い回答でも十分相手の質問には答えることができます。さらに印象もよくなりますし、自分の意見を整える時間も少しですが生まれます。

 

その⑩ (可能なら)発表中にしたいこと、を1つ考えておく

その⑩は私が考える発表を良くする方法を紹介します。とても地道ですが、コツコツと続けることが重要になります。

 

発表直前ともなると、本番で上手く出来るか怪しい部分がはっきりしてくると思います。この中から1つ、発表中にできるようにしたいことを決めましょう。

もちろん、決めるだけでは上手くできません。事前にどういう部分に気をつけたらいいか、という具体策まで考えておきます。

このときのポイントは、出来なくてもOK、ということです。出来ない場合は別の方法を考えてまた試してみましょう。

 

【例えば発表中に課題を見つける、がしたいこと場合】

1.そもそも何をしたいか分からない

2.ミスしたところを記録してみよう

3.5回のうち1回くらい覚えておいて、あとでメモしておこう。

4.なんでミスしたか発表後に冷静に考えてみる

5.次の発表の時に振り返って同じようなミスをしないようにする。

 

というように、この流れをとにかく繰り返していきます。慣れてきたら複数の課題に取り組めるかもしれません。

何か具体的な課題が一つでも見つかれば、きっとうまくなることができます。

言い換えてみれば、うまくなる力=課題を見つけて対策する力だと思っています。

 

1つずつできないことを見つけて、コツコツ改善すれば、きっと良い発表につながるとと思っています。

 

さいごに

いかがだったでしょうか。

今回は後編ということで発表直前の準備から質疑応答までのコツをお話しました。

 

事前にしっかり準備して、発表中のコツを知っておけばきっと緊張が和らぎます。そうして生まれた余裕は次の課題の発見と改善につながるはずです。

そのうちに発表が上手くなって、楽しさや達成感を感じてもらえれば、この上なくうれしいです。

この記事を読んだあなたがリラックスして成果を出し切る発表ができることを祈っています。

 

試して効果があったり、なかったり、少し変えてみたなど、ぜひコメントもしくはTwitter(@kutibashikiiro)までDMください。お待ちしております。

もちろん、わかりにくかった、なども大歓迎です!あなたに伝わるブログにしていきます。

 

今回もありがとうございました。

 

今年の目標(48記事)まで、のこり43!

 

【2022年1月_63PV】アクセス数が増加!今後の目標と達成したこと

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今日も読んでいただきありがとうございます。

ロガーのすだち(@kutibashikiiro)です。

 

今回は2022年1月のブログ運営状況とPV数を増やすためにやったことについてお伝えします。

今回は約2600文字、読むと8分ちょっとかかります。気になる内容には目次から飛ぶことができます。

 

ブログをはじめた頃はアクセス数が伸び悩む方は多いのではないでしょうか。可能ならもっといろんな方に届くブログにしたいですよね。

私もこのブログをはじめてはや1年ですが、昨年のPV数は平均で30~40/月。

そろそろPV数を伸ばしたいと思い今月は記事の更新頻度を上げたり、新しくサムネイルを作ってみました

まだまだ結果は出ていませんが、達成したことと、今後の目標についてお伝えします。

 

簡単に私の自己紹介をさせてください。

・高校(高専)時代から化学を10年以上専攻し、現在も化学系研究開発職

・大学(編入)~大学院の7年間は大学への支払いゼロ(免除制度の活用)

・大学院時代(5年間)には毎年約200~300万円の給与型奨学金と研究費を取得

・北米やマレーシアなどで研究、インターン等を行う(合計で1年弱)

有機化学の分野で博士号を取得(卒業論文、審査は英語)

・甲種危険物取扱者(国家資格)、TOEIC IP 825点(在学時)

 

私がブログを始めたきっかけは、悩んでいる人の役に立つ方法として便利だと思ったからです。

7年間の研究生活では運よく自己紹介に書いた経験を積むことができました。その経験を活かして研究室の後輩の悩み相談をしてきましたが、この経験はもっといろんな人に役立つのではないかと考えました。

これまでの経験と、これから始めることの途中経過も記事にして、あなたのお悩みを解決できれば幸いです。

 

 

まずは今月のPV数について

今月のアクセス数は63!と去年の平均値(30~40)を大きく上回り、さらに

・14日間連続アクセス!

検索エンジンからの流入は変化なし

・甲種危険物取扱者の記事がメイン

という状況でした。

これまで連続アクセスは3日間だったので、一気に記録更新です。 

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2022年1月のアクセス解析

 

ブログの更新記事数

今年の目標は48記事なので少しペースが遅いです。

執筆時間は測定していないので目安です。2月からは測ってみようかな。

基本的にはスピードよりもしっかりした文章の投稿を目指しております。

 

今月の執筆数:3記事

合計文字数:約9900文字

執筆時間:10~15時間

 

ブログ執筆以外でやったこと

E-typingでタイピング練習(腕試しレベルチェック)

ブログするならタイピングは必要かと思い、気が向いたときに週に数回ほど練習しました。これまででスピード重視でしたがミスゼロ重視に変えたため、12月の最高スコアよりしっかり下がっています。

 

最高レベル:Ninja ⇒ Fast

最高スコア:353pt ⇒ 323pt

WPM(Word Per Minute):324 ⇒ 324

 

今後は精度と持久力を鍛えたいと思います。腕試しレベルチェックは1分ほどで終わるので、長文にもチャレンジしていきたいところです。

 

Twitterに投稿

PV数が伸びればいいなと思って記事を書いた後に投稿しています。知名度の低いブログのPV数は検索エンジンからの流入だけだと厳しいですよね。

その他にもe-typingのスコアの振り返り用に投稿したりしています。投稿頻度は上げていきたいですね。

 

まだまだアクセス解析では表示されませんが、いつかはTwitterからのアクセス表示があると嬉しいところ。

 

③ Canvaでサムネイルづくり

以前にも使ってみましたが、Canvaでサムネイルづくりを始めました。しっかりデザインを作ったのは今回が初めてです。いかがでしょうか。

 

まだまだ無料の範囲なので、もっと使いこなして記事に入れる図も作ったりしたいところです(甲種危険物の記事は特に)。

 

Google Adsenseの申請!

まだまだPV数も少ないですが申請してみました。数日たちましたが、結果はまだ出ていません。

 

⑤ HTMLの勉強

冒頭のTwitterへのリンクをHTMLで挿入してみました。

ロガーのすだち(@kutibashikiiro)です。

 

今後の目標

2月中に達成したいことをまとめてみました。

 

① ブログのお問い合わせフォーム作成(HTML)

調べてみるとHTMLで作れるそうです。割と簡単にできそうなのでGoogle Adsenseの結果が出たら追加しようと思います。

 

② 5記事の執筆

1月は投稿数が少なかったので、早めにリカバリーしておきたいところ。

 

③ Canvaで1記事に解説の図を入れる

甲種危険物の記事は文字だけだと分かりにくいので、図を入れたいです。

 

ブログの執筆時間以外の過ごし方

ブログのネタを意識して生活していますが、基本的には楽しく生きることを重視しています。なので気が乗らないときは記事を書いておりません。

 

今の趣味は野鳥撮影やバドミントンなのでこれらの記事も追加出来たらな、と思います。

仕事の影響で知財関連の勉強も進めていて、最近は商用利用できるソフト(写真編集、ブログ、イラスト)などの調査にハマっています(←記事を書かない原因)。

 

さいごに

いかがだったでしょうか。

今回は月の振り返りということで、今月の成果と来月の目標についてまとめてみました。

 

ブログは伸びないときはやりたいことをひとつづつやっていくしかないと思っております。その中で効果があったものを紹介していきますので、今後も読んでいただければと思います。

 

試して効果があったり、なかったり、少し変えてみたなど、ぜひコメントもしくはTwitter(@kutibashikiiro)までDMください。お待ちしております。

もちろん、わかりにくかった、なども大歓迎です!あなたに伝わるブログにしていきます。

 

今回もありがとうございました。

今年の目標(48記事)まで、のこり44!

プレゼンテーションで緊張を和らげる具体的な練習方法と本番のコツ11選(前編)

今日も読んでいただきありがとうございます。

ロガーのすだち(@kutibashikiiro)です。

 

今回はプレゼンテーションで緊張を和らげる準備と本番のコツについてお伝えします。

長くなってしまったので、今回は前編(おもに発表準備)です。

 

約4400文字、読むと約15分ちょっとかかりますので、目次から気になる内容をチェックしてみてください。

 

皆さんは面接や試験で緊張して力が出せないことはあるでしょうか。私も以前は緊張しやすいタイプで、たとえば面接では答えてはいるけど答えるので精いっぱいで何を言ったか記憶がありませんでした。

発表が多すぎた大学院時代にはこの緊張する性格が災いし3日間ほど全く動けなくなりました(もちろん無断欠席)。このままでは精神を病むと思い、この時からストレスコントロールについて自分なりに学び始めました

 

今では職場の大きな報告会でも緊張していないように見えるそうです。発表で緊張しにくい状態を作るためには本番の前の準備がすべてだと思っています。

 

そこで実際に私がしている発表の練習方法と本番で緊張を和らげるコツについて具体的に解説していきます。何か一つでもあなたのお役に立てればうれしいです。

 

筆記試験で緊張を和らげる方法はこちら。

fledgling.hateblo.jp

 

簡単に私の自己紹介をさせてください。

・高校(高専)時代から化学を10年以上専攻し、現在も化学系研究開発職

・大学(編入)~大学院の7年間は大学への支払いゼロ(免除制度の活用)

・大学院時代(5年間)には毎年約200~300万円の給与型奨学金と研究費を取得

・北米やマレーシアなどで研究、インターン等を行う(合計で1年弱)

有機化学の分野で博士号を取得(卒業論文、審査は英語)

・甲種危険物取扱者(国家資格)、TOEIC IP 825点(在学時)

 

有機化学系の大学院と聞くと実験のイメージが強いと思います。しかしながら、毎週の進捗報告、ほぼ毎月の学会発表、外部資金の申請書(とても大変)など大量の発表と実験をこなします。実験が苦でない私でも資料作成と発表そのものがストレスの源だったのです。(注)もちろん研究室によって変わります。

 

 

はじめに

そもそも発表するときになぜ緊張するのでしょうか。私の経験では主に次のようなものが多い印象です(他にもいっぱいありますが)。

 

①発表が上手くできるか不安(時間通りに進められるか、途中で止まらないか)

②質疑応答で何が来るのか不安

③途中で頭が真っ白にならないか不安

④みんなにどう思われているか気になる

 

本番で緊張を和らげる方法を発表のたびに考えたところ、プレゼンテーションは準備の段階で緊張の度合いがだいたい決まってしまうことが分かりました。

そのため、今回の記事はどう準備するか、にフォーカスしたものになります。自分なりにベストを尽くした準備に加え、本番で実力を出すコツをいくつかお伝えします。

 

その① 資料準備:1スライド1メッセージが鉄則

聞いたことがあるかもしれませんが、シンプルに1スライド1メッセージが基本です。メリットとして、発表の流れが作りやすい、流れがおかしい時に気づきやすくなります。

シンプルかつ流れがいいスライド=発表中に詰まりにくい=緊張するポイントが減る

と、いいことずくめです。

 

緊張するスライドは、要点が自分でも明確に整理できていない=本番で思い出せない、となってしまいます(経験談)。

 

デメリットはスカスカなスライドが必ずできることです。スカスカさが気になって情報を入れたくなってしまいますが、シンプルにしておきましょう。

プレゼンテーションでは、分かりやすさと発表しやすさ>>>見栄え

と私は思っています。優先順位をしっかり決めてスライドをつくりましょう。

 

実験系の発表を例に具体例を挙げてみます。

実験系ではある仮定に基づいていくつか試し、最も良かった結果を発表する、という形が多いと思います。そのため、背景などを説明した後に次のように細かくスライドを作っていきましょう。

 

スライド①:仮定にかかわる要素など全体像を紹介する(例えば3つ)

スライド②~④:それぞれの要素を検証した結果

スライド⑤~:もし追加検討した場合は追加要素ごとに1スライド追加

スライド⑥~:検証結果のまとめ

 

ここで注意しておきたいのは結論は必ず文字でシンプルに入れておく、です。

緊張しても結論から逆算して話すことができますし、意図が上手く伝わらなくても見ている方はある程度理解できるでしょう。

 

スライドが完成したら、原稿をつくり、指導教員などに赤字を入れてもらいましょう。この段階で話の流れを修正し、その後で練習を始めると無駄がないと思います。

 

 

それでは実際にできたスライドで練習してみましょう。段階を踏んで原稿を体に叩き込んでいきます。

その② 発表練習:スライドと原稿で詰まるポイントを確認

まず、スライドと原稿の流れが切れるポイントを見つけていきます。つくったばかりなので、話しにくい部分を原稿を見ながら練習してあぶりだしていきます。

 

この時に原稿はがっつり見るのではなく、ちらちら見ることがポイントです。1スライドごとに原稿を見たポイントをメモしておきましょう。ここが発表が詰まるかもしれないポイントです。

 

ポイントが分かったら話しやすいように原稿の文と文の間をつなげていきます。たとえば具体的な修正ポイントは次の通りです。

①(原稿)接続詞を入れる

②(原稿)間にクッションとなる文章を追加する

③(スライド)現行のヒントとなるワードをタイトルにする

④(スライド)結論の文章を変えてみる

 

原稿は、接続詞を入れると文と文の関係性(逆説なのか、事実か、ただの意見か)が明確になります。また、原稿で詰まるときは説明を一段階ほど飛ばしていることが多いです(特に日々の研究でいちいち話さない前提部分など)。あるべき文章が抜けていないか確認してみましょう。

 

スライドは、要約の精度を高めていきます。原稿を修正するといいたいことのニュアンスが少し変わってくるかもしれません。それがシンプルに一文で表現できるか、について考えてタイトルと結論を作成しましょう。

 

その③ 発表練習:原稿を見なくても80%発表できるようにする

流れができたらある程度原稿を見なくても発表できるように練習します。

 

この時のポイントは以下の通りです。

①なるべく本番のように立って、聴衆をチラ見する癖をつけつつ練習する

②しっかり声を出す

③詰まったポイントはメモして、話しやすいように修正する

④あー、えーといったつなぎ言葉は絶対に我慢する

 

基本的には本番を意識して練習します。回数は少なくてもいいので、しっかり原稿を理解し、本番で詰まるポイントを洗い出しましょう。

 

理想的にはこの時から、聴衆をチラ見する癖をつけます。

さらにあー、といったつなぎ言葉は使わないようにしましょう。沈黙はとっっても怖いですが、勇気をもって数秒の沈黙は我慢します。つなぎ言葉は流れの良しあしをごまかしてしまいます。

 

その④ 発表練習:早口で発表してみる

次にある程度原稿が頭に入ったら、本番で緊張することを想定して早口で発表練習します。

本番では早口になり、次の内容を思い出すだけで精一杯になります。この状態になってもゆっくりしたスピードに戻す意識的な余裕を作るための練習です。

 

この時のポイントは以下の通りです。

①主にスライドを見ながら倍速を目安に発表する

②原稿は手元にあっても大丈夫

③詰まった部分はメモして可能なら文章を修正する

④理想は息継ぎ以外は止まらないこと

⑤ある程度できれば大丈夫

 

発表のスピードなら大丈夫でも、早口では粗が出てくるところがあります。

粗い部分をさらに滑らかにし、発表原稿に口をなじませて勝手に口が回るくらいまで行けると理想的です。早口なので時間もかからない点もメリットです。

 

ただ、原稿はあくまでも原稿です。本番で言い間違えた際は別の言葉でつなぐ必要があります。早口で出てきた言い間違いをどうつなぐか、も意識できれば完璧です。

 

その⑤ 発表練習:スライドなしで発表する

さらに、スライドなしで発表練習して聴衆を見て話せるようにします。こうすると、必要なポイントだけスライドを見て示せばいいようになります。

 

この時のポイントは以下の通りです。

①聴衆(練習なのでいないけど)を常に見て話す

②スライドを頭で想像しながら話す

③ある程度できれば大丈夫

 

発表の評価は聴衆の方を見ているほうが好印象です。さらに、聴衆としても見られていると聞く気になったり、説得力も増すのではないでしょうか。

 

原稿とスライドを一度に想像するのはかなり大変な作業です。とはいえ、これができれば緊張しても普段通りに戻るタイミングを増やすことができます。

 

さらにいいことには発表中に余裕が生まれると、改善点が見つけやすくなります。例えば、常に同じ声の大きさだから次は緩急をつけてみよう、意外と沈黙が長くても大丈夫だな、等です。

発表中の課題に気づくと、緊張するどころかもっといい発表ができるようになっていきます。

 

その⑥ 発表練習:本番と同様に発表する

ここでやっと本番練習する段階に入ります。

 

本番練習の目的は話す速度や時間などを調整し毎回同じように発表できるようになることです。くわえて、前回の反省を活かして今回はどうしようか、という新しいことも試していきます。

 

なぜここまで色々な練習をしてから本番練習に入るというと、毎回同じようなレベルで発表できないと細かい修正が難しいからです(発表時間のズレなど)。

そこで、一定のレベルを確認する作業が今回の①~⑤という感じです。

毎回同じようなクオリティで話すことができれば大きな失敗はないですし、心理的にも安心して発表することができます。

 

さいごに

いかがだったでしょうか。

今回は前編ということで発表で緊張を和らげるための準備を紹介しました。緊張を和らげる、といいつつ、いい発表をする練習方法のようになってしまいました。

 

ただ、緊張を和らげるには準備をしっかりするしかないと思っています。

プレゼンテーション本番で役立つポイントを抑えて準備すると、緊張する度合いはぐっと下げることができます。

今回紹介した中からあなたに合ったものをぜひ試してもらえばと思います。

 

試して効果があったり、なかったり、少し変えてみたなど、ぜひコメントもしくはTwitter(@kutibashikiiro)までDMください。お待ちしております。

もちろん、わかりにくかった、なども大歓迎です!あなたに伝わるブログにしていきます。

 

今回もありがとうございました。

今年の目標(48記事)まで、のこり45!

 

 

筆記試験で緊張を和らげる具体的な方法8選

今日も読んでいただきありがとうございます。

ロガーのすだち(@kutibashikiiro)です。

今回は約3900文字、読むと10分ちょっとかかります。気になる内容は目次からどうぞ。

 

今回は試験本番で緊張を和らげる方法についてお伝えします。

皆さんは面接や試験で緊張して力が出せないことはあるでしょうか。私も以前は緊張しやすいタイプで、たとえば面接では答えてはいるけど答えるので精いっぱいで何を言ったか記憶がありませんでした。

 

ところがこの緊張する性格が災いし発表が多すぎた大学院時代に急に3日間ほど全く動けなくなりました(もちろん無断欠席)。このままでは精神を病むと思い、この時からストレスコントロールについて自分なりに学び始めました

 

今でも緊張はしているものの、職場の大きな報告会でもほとんど緊張していない(生意気?)ように見えるようです。

今回は実際に私が使っているストレスコントロール方法を筆記試験でどう使っているかについて具体的に解説していきます。緊張する場面でダメ元でもいいので、試してみてください。

 

簡単に私の自己紹介をさせてください。

・高校(高専)時代から化学を10年以上専攻し、現在も化学系研究開発職

・大学(編入)~大学院の7年間は大学への支払いゼロ(免除制度の活用)

・大学院時代(5年間)には毎年約200~300万円の給与型奨学金と研究費を取得

・北米やマレーシアなどで研究、インターン等を行う(合計で1年弱)

有機化学の分野で博士号を取得(卒業論文、審査は英語)

・甲種危険物取扱者(国家資格)、TOEIC IP 825点(在学時)

 

有機化学系の大学院と聞くと実験のイメージが強いと思います。しかしながら、毎週の進捗報告、ほぼ毎月の学会発表、外部資金の申請書(とても大変)など大量の発表と同時に実験をこなします。実験が苦でない私でも発表資料の準備と発表がストレスの源だったのです。(注)もちろん研究室によって変わります。

 

 

はじめに

それでは実際に緊張を和らげる方法を試験前と試験中に分けて解説していきます。後編として発表編についても記事を作成中です。

 

その① やり残しはないか(~試験前日)

試験前は本番で焦っても開き直れる準備を自分なりにすることが重要です。確認しようと思ったけれども、忘れていた部分が出題されて焦ってた経験はないでしょうか。私もよくあります。試験の対策は完璧にはできませんが、本番で実力を出したいなら自分なりに(とても大事)準備にベストを尽くしましょう

 

私は間違えた回数に応じてテキストに×をつけたり、ふせんやまとめノートに記録を残しています。この部分を最後に確認して総仕上げ、です。

総仕上げで大事なことは、自信があるものを除いて×が多いもの~間違えていないが勉強中に理解がふわっとしていると感じた問題まで復習します。

 

つまり、勉強中から試験前を意識して×や△といったマークをつけ、復習する部分を明確にしておきます。これにより前日の総仕上げの質と効率がぐっ!と向上して早く寝る時間も確保できるはずです。

 

それでは、実際に試験会場で緊張を和らげる方法をお伝えします。

その② 呼吸が浅くなっていないか(試験直前)

当日は朝から緊張していると思います。そのため、試験に向かう途中から呼吸を自然な範囲でゆっくり深く整えましょう

私にとって深呼吸の効果は一時的だったため、呼吸は常に自然な範囲でゆっくり深くが基本だと思っています。たとえば、全集〇常中?のような笑。

緊張しないように!よりも、呼吸しよう!という意識の方がずっと緊張しにくいと感じています。

 

ちなみに深く息ができない場合は胸~肩回りの筋肉がこわばっています。ついでに上半身のストレッチも軽く行い、呼吸ができる状態をコンディションの目安にしましょう。

 

その③ 体が縮こまっていないか(試験前)

緊張すると、つい首に手を当てたり両足や両手をコンパクトにたたんでしまいます。ところが、このボディランゲージを大きくするだけで緊張が和らぐ、としたら意外ではないでしょうか。

この方法を知ったときは、疑いしかありませんでした。本当に。

 

直感的な例を挙げると、自信があったり、威圧的な人は体を大きく見せていますよね。一方で自信がない人は体よりも小さく見えるのではないでしょうか。

試験でも足や手を肩幅に、なんならトイレの個室で大きく手足を伸ばしてください。特に手足を大きく伸ばすと本当に!呼吸も落ちつきます(トイレで実証済み)。ただ、伸ばしている間しか効果はありません。

 

こちらも呼吸と同じく試験前はずっと行っている方が良いと思います。緊張していると思ったら、足や手の幅を確認してはいかがでしょうか。

 

ちなみに以下の動画でこのボディランゲージを知りました。こちらはメカニズムやデータについても紹介されているのでぜひご覧ください(字幕は日本語です。重要)。


www.youtube.com

 

その④ 歩くスピードは速くないか(試験前)

こちらはシンプルです。いつもより早く歩くと緊張してしまいます。あえて!ゆっくり歩く、飲み物を買う、ペンを取り出す、一つ一つの動作をゆっくり行いましょう

 

その⑤ 試験に気が向いているか(試験前)

試験にうまく回答できるか不安と感じた時は、試験ではなく自分に注意が向いているな!と反省しています。

 

うまく回答できるか不安=自分はうまく回答できて当たり前、と思っているわけです。つまり、本番前にハードルを上げると難問が出た際に理想と現実のギャップで焦りが生まれます。

 

こんなとき私は、今日も自分は頑張ろうとしている、といったん認めてあげます。この時点で少し楽にはなりますが、そのうえでハードルを下げてあげます

たとえば試験に落ちても次に生かせる反省点を見つけよう、とか頑張ったんだし仕方ない、と思います。このあたりで、”その① 自分なりのベストの準備”がじわじわと支えてくれます。

 

それではいよいよ試験中について解説していきます。結果は準備で決まっているため大事なことは慌てた状態から落ちつく方法、です。

その⑥ まず問題を全部見る(試験中)

試験開始直後はたいていの問題は見たことのない難問に見えます。この状態から落ちつくために、まず問題すべてを確認しましょう。

試験開始直後はできるか分からない不安がピークです。この不安を減らすために解ける問題をまず探します。さらっと見てある程度いけそうだと判断したらきっと落ちついてくるはずです。

 

試験中にこの問題も勉強しておけばよかった!と後悔することもあります。しかしながら、準備の問題で本番で気にしてもしょうがない部分です。一番最後に回しましょう。

その時に試験中でも時間があれば必ず行ってほしいのが、勉強がモレた理由を考えることです。失敗した気持ちが強い試験中に次への対策を考えましょう。逆にこれをすると決めていれば、思考が次へとポジティブに切り替わるため緊張や焦りはさほど大きくならないはずです。

 

たとえば次の4つは必ず考えています。①そもそもモレてしまった理由は何か、②そのモレに気づく機会はあったのか、③機会があれば具体的な対策は何か、④機会がなければどうすれば気づく機会を作れたのか、の4点です。

 

その⑦ それでも緊張するとき(試験中)

問題をすべて見ても落ちつかない時は時間の許す限り、落ちつく方法を試してみましょう。

その②~⑤で上げたテクニックは少し変えれば試験中でも使えるはずです。ここでも、闇雲に慌てるのではなく、次に生かす意識を忘れないようにしましょう。もし慌てても落ちつくテクニックが少しでも見つかれば、次はもっと余裕が生まれるはずです。

 

せっかくのピンチですから有効に活用していきましょう!と、言いたいところですがそんなにスマートにはいきません。ただ、あがけるだけあがくことは次につなげる意味で重要だと思います。

 

その⑧ 正答率を上げるために(試験中)

最後に、試験前と違って試験中はひらきなおってむしろ実力を過大評価しても良い、という考えです。

試験前とは異なり、目の前に問題があり、正解しなくてはいけません。この状況では”私は絶対にできる!とか、私にできないはずがない”という方が粘り強く問題に向かうことができます

結果として不安が減って頭が働いてくれたり、部分点をもらえたり正答率が向上しているのかな、という実感があります。

 

ただ、繰り返してしまいますがこう思うためにはその① 自分なりのベストの準備”がとても重要です。限られた時間でも今までの自分に比べてベストを尽くした。そう思うために普段からどのように取り組むのか、考えてみてはいかがでしょうか。

 

さいごに

いかがだったでしょうか。

細かく決まっているようですが、実は試験や試験前に色々なチェックポイントを置くことでメンタルを一定に保てるように工夫しています。

今回紹介した中からあなたに合ったものをぜひ試してもらえばと思います。

 

試して効果があったり、なかったり、少し変えてみたなど、ぜひコメントもしくはTwitter(@kutibashikiiro)までDMください。お待ちしております。

もちろん、わかりにくかった、なども大歓迎です!あなたに伝わるブログにしていきます。

 

今回もありがとうございました。

 

今年の目標(48記事)まで、のこり46!

 

 

 

 

新年のご挨拶と去年の振り返り

皆さま、明けましておめでとうございます。

実は当ブログは開設からちょうど1周年となります。今回は新年のご挨拶と去年の振り返りを行いたいと思います。

 

 

新年のご挨拶

当ブログを読んでくださる皆さま、明けましておめでとうございます。

昨年は多数の方に当ブログを読んでいただき、誠にありがとうございました。

 

昨年は甲種危険物取扱者試験に合格しました。当初私はブログでの発信に興味があり、初めて甲種危険物取扱者の勉強法について記事を執筆しました。これらの記事が少しでも皆様のお役に立てていれば幸いです。

 

去年の振り返り

2021年の実績としては下記の通りでした。

Yahoo!Google検索からの流入がおよそ半分のアクセスとなっており、とてもうれしいポイントです。

ブログ(人生初)

執筆数:8記事

アクセス数:431(はてなブログアクセス解析

アクセス元:Bing 41%、Yahoo!検索 26%Google 23%

 

甲種危険物は物理・化学のセクションが人気のようです。このセクションは追加で記事を作成します。

アクセスランキング(Bing)は下記の通りでした。

1位:45% 甲種危険物取扱者の具体的な勉強法を解説!(物理・化学編)

2位:33% 甲種危険物取扱者試験の反省とおすすめ勉強法(2020年12月合格)

3位:15% 甲種危険物取扱者の具体的な勉強法を解説!(法令編)

 

継続した成果もあり、着実にスコアを伸ばすことができました。今年はミスゼロが目標です。

E-typingの練習成果(2021年始→年末)

最高レベル:B+ ⇒ Fast

最高スコア:200前後 ⇒ 310pt

WPM(Word Per Minute):250 ⇒ 317

 

私生活ではブログ執筆のために、早寝早起き、デスク周りの整備や趣味の再発掘など新たな試みも始めています。最近は継続する考え方について記事を書くこともあり、この考え方が正しいのか試行錯誤しています。

 

今年の抱負と実現する方法

今年は ” 執筆数 48記事(週に1回投稿)とWordPressへの移行 ” を目標にしたいと思います。

 

昨年執筆数が伸び悩んだ問題点は、”記事に統一感が欲しいものの、ブログの方向性が決まらない”、という点にありました。

 

そこで今年は、”勉強法やメンタルのコントロール方法”をテーマにします。

理由は、成果を出すには自分に合った勉強法で継続し、成果を本番で発揮する、この2点が重要だと思うためです。

 

私は中学・高校時代から、自分には何もないと思ってモヤモヤした気持ちを抱えながら生きてきました。皆さんの中にも同じようにモヤモヤを感じている方はいるのではないでしょうか。

私は博士課程である程度の結果を出すことで自信につながり、モヤモヤとはお別れすることができました。皆さんも本番で結果が出せれば、自分の可能性がぐっと広がるのを感じてもらえる、と私は信じています。もちろん努力は必要ですが、少しでもやってみたいと思ったことで無理せず継続して結果を出す、この挑戦を少しでも支えられればと思っています。

 

私は博士課程で毎日15時間以上、土日も関係なく時間を研究に費やしてきました。さらに、数十件以上の学会発表や審査、研究費の取得、海外での研究など様々な経験を積んできました。この中で試行錯誤して生まれた考え方はきっとお役に立てると思います。

 

一方で、研究ばかりに集中しすぎて人生の色々なものを置き去りにしてきました。そこで、お金や趣味といった人生をもっと楽しくする方法も紹介できればと思います。

もちろん、危険物取扱者試験についても追記していきますよ!

 

さいごに

昨年は月に30~50のアクセスをいただき、感謝の気持ちでいっぱいです。

始めたばかりのブログはほとんど読まれないと思っていた私にとっては、皆さまのアクセスが記事を書く大きな励みになっています。

 

もっとよい記事をお届けできるように続けていきますので、今年もよろしくお願いいたします。

 

今年の目標(48記事)まで、残り47!

勉強で成果を出すために”勉強しない”という考え方。

お久しぶりです。今日も読んでいただきありがとうございます。
この記事は約3500文字です。約12分で読んでいただけます。

 

今回は一見矛盾しているようですが、”勉強の成果を出すには勉強しないこと”が重要という考え方についてお話します。

 

簡単に私の自己紹介をさせていただくと、

・高校時代から化学に10年以上携わる(高専卒のため)。

・大学院時代(5年間)には毎年約200~300万円の給与型奨学金と研究費を取得。

有機合成化学の分野で博士号を取得。

といった経歴があります。

特に大学院時代には生活費の確保や研究との両立で朝から朝まで研究や資料作成に没頭する日々を過ごしました。その中で得た経験や知識を皆様にお伝えできればと思います。

 

それでは本題の、”勉強しない”という考え方についてです。

皆さんも勉強しなければいけないと思いながらもついつい別のことをしてしまうこともあるのではないでしょうか。私も博士課程ではやるべきことを後回しにしてしまうことも多々ありました。

しかしながら、今回の勉強しない考え方を取り入れるようになってから少しずつ改善できるようになりました。さらに、驚くことに嫌だと思っていた勉強も少しずつ楽しさを感じられるようなってきたのです。

 

今回はやる気がなくても危険物取扱者の勉強だけではなく、趣味や仕事でやる気がない時でも成果を出したい時に活かせる考え方です。やる気に頼らずに勉強することができれば、成果も上がりやすくなりできる楽しさも味わうことができます。

何かを続けたいけど続かない、という方はぜひご一読ください。

 

前回までの記事はこちら↓

 

目次

 
”勉強せずに勉強する”とは

とても紛らわしい表現ですが、簡単に言うと勉強している!という意識を持たずに勉強に取り組む、ということです。

趣味を例に挙げると、好きなことを続けていると大変なことも乗り越えて上手くなっていきますよね。

個人的には”勉強している”感覚が強い時は”意志力”や”やる気”のようなものを使っています。一方で好きなことが上手くいっている時は”好奇心”や”達成感”といった力が後押しとなり、好きなことでも上手くいっていないと”やる気”をひねり出して部活動などに参加した経験は皆さんもあるかと思います。

”意志力”や”やる気”は皆さんもご存じの通り、気まぐれですし、有限です。そのため、”好奇心”や”達成感”といった代わりとなるエネルギーを使って勉強をはかどらせることができないか、ということが今回のテーマです。

 

”意志力”や”やる気”の代わりとなるもの

私の場合は”好奇心”をメインに使うことが多いです。

甲種危険物取扱者の勉強を例に挙げると、試験には様々な細かい数字が出てきます。私はきっちり数字を把握できていないとモヤモヤしてしまう性格です。そのため、このモヤモヤを生み出すために数字が頭に入っているか暇なときに思い浮かべます。これが入っていなければモヤモヤしますので、解消してスッキリするために本を読むわけです。このように少し工夫することで知りたい、という感情を勉強へのモチベーションに使うことができます

 

代わりとなるものがない場合は

代わりとなる感情が思いつかない場合は勉強の負荷を下げる、もしくは環境を整える方法が有効だと思います。勉強の負荷は勉強法で述べたように、テキストを何周もすることで低めの難易度のものから徐々に習得できます。環境としては私はベッドの上が好きだったのでそこであれば勉強と気構えずに甲種危険物の勉強ができました。勉強の場所をカフェにする、お気に入りのコーヒーやドリンクを飲みながら等、とにかく勉強しやすい環境を作ることに注目してみましょう。

また、投資は必要ですがお気に入りのデスクやイスを買って勉強しやすい環境を作るのも一つの手です。そこに危険物の参考書を置いておき、単純に触れる回数を増やすのも効果的です。もちろん、触れる回数が増える見込みがあれば、です!快適なデスクとイスがゲームやYOUTUBE専用になってはいけません。QOLは上がりますが、勉強ははかどりません。

資格を得ることで何かができる、お金が手に入るなど、好奇心以外にもさまざまなモチベーションの種があります。場合によっては、勉強をがむしゃらに進めるより勉強するメリットをはっきりさせた方が効果的なこともあると思います。

やり方は最初から正しい必要はありません。とにかく試して、間違っていたら何が違っていたのか考えて、次に生かすことが大事です。最初から正解できる人はそうそういないでしょう。次に活かそうとしている限りきっと良い方向に向かっていけると思います。

 

好奇心は日ごろから鍛えられる!

実は私は好奇心や感情は薄い方だったと思います。学生時代はただただテストで点数を取ることだけが目的でした。しかしながら、このままでは人間味にかけると危機感を覚え、少しづつ何かに興味を持つように工夫しました。

具体的には日ごろから興味を持てるものを意識的に探しながら過ごす、というものです。当時は一人でできる趣味を探しており、いくつかは今でも続く趣味となっています。

危険物の勉強では、保管施設や物理的性質の特徴などの共通点をテキストと向き合っていない時間を使って考えてみるのはどうでしょうか。何かを見つけ出して、正しいとわかったときは本当に気持ちいいです。10回、100回に1度でもいいので、ほんの少しだけ、行動を変える部分に意志力を使ってみてください。そうすれば少しずつ楽しさや好奇心が現れてくるはずです。

とはいえ無理は禁物です!自分にできないことを始めるときは相当な負荷がかかっていますので、ほんの少しでも良いですから楽しむことを忘れないでください

 

有限な”意志力”と生み出せる感情を超えない負荷のバランスが重要

勉強が続かないのは、自分のせいだけではありません。私もいろんなことが続かない自分はダメな奴だと思っていました。ただ、今となっては”意志力”に頼りすぎていたことが原因だったと思います。

 

今では、

”意志力”+”感情”+”勉強しやすい環境”の合計 > 勉強の負荷

となっていなければ続かないのでは、と考えています。

 

この中で取り組みやすいのは勉強しやすい環境でしょうか。ただ、感情にしても環境にしても何があれば自分のテンションがあがるのか、という自分のことを理解している必要があります。そのため、日ごろから必要なものを探しながら過ごしてみましょう。きっと、勉強以外でも毎日を楽しくしてくれるはずです。

私は続けられないと思ったら、何が必要なのか、実際にあればはかどる可能性はあるのか、今あるものでダメなのか、といったことをよく考えています。自分を理解することは難しいですが意志の力だけで勉強するよりも続く可能性は高いと思っています。

 

本当に最初の負荷は低くてもいいのか、について

先ほど負荷を低くする、という考え方を紹介しました。負荷を下げると成果が出ない気がするかもしれません。確かにこの方法は継続が前提になっているのである程度時間をかける必要があります。ただ、個人的には資格取得ではなく知識を得る楽しさを感じながら無理せずに取り組んでいただきたいと思っています

負荷は低すぎてもつまらないですし、高すぎても続かない。自分に合ったレベルで勉強を続けるのは困難ですが、負荷をコントロール出来るようになると自分はもっといろんなことができることに気づくことができます。そしていつかは、自信をもっていろんなことに挑戦できるようになるのではないか、というのが私の考えです。

 

さいごに

私の両親は高卒でしたし、特に英才教育を受けているわけでもありません。運よく大学に進学でき、さらに運よく大学院で博士号を取得する機会に恵まれました。大学院では奨学金のプログラムと研究に追われ、その中で成果を出すためのメンタルのコントロール方法を自ら試して考えてきました。その一つが今回のテーマです。

忙しいとモチベーションがすり減っていきますが、仕事は待ってくれません。意志の力だけに頼らない進め方で粘り強く継続すれば、きっと少しの成果が出てくるはずです。その成果で達成感という”感情”を得て、最終的にはできないことでも楽しさを感じながら学んでいただけたらと思います。

 

最近私は中国語の勉強を始めました。こちらも自分のレベルと日々のやる気に合ったやり方で進めています。今回の記事で皆さまの毎日が少しでも楽しくなるように祈っています。

今日も皆さんの貴重な時間に読んでいただき、ありがとうございました。

何度も怒られていた日々を変えた”考える力”の重要性

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はじめに。
今日も読んでいただきありがとうございます!
今回の記事は約3400文字です。約10分で読んでいただけます。
 
今回は博士号を取得する中で学んだ”考える力”の重要性"についてお話します。
修士・博士課程で教授の口が酸っぱくなり、私の耳にタコができるまで言われたこと、それが

”考えてください”

でした。
私は研究室に配属された大学4年生から数年間は毎日怒られていました。
このような日々がどう考えることで変わったのかお伝えします。


まだまだ考え方や文章力に未熟なところが多々ありますが、皆様の参考になれば幸いです。
このブログのコンセプト紹介はこちら。簡単ですが私の思いや自己紹介など書いています。

 

fledgling.hateblo.jp

  

この記事のポイント。

何かを始める前にどう進めるかなどを考えておくと、間違ったポイントを修正しやすくなるため勉強や趣味が効率よく進んだり、成果の質が上がります。
特に試験日が近い時は”考えるひと工夫”が合格率に大きく影響するでしょう。

この記事は勉強や趣味、人間関係にも活かせる”考える力”の力と習得する方法についてお話します。
また、大学院で過ごす学生の日々もエッセイとして楽しんでいただければ幸いです。
(注)有機化学の実験系研究室のお話です。

朝から晩まで怒られる研究室での日々。

大学4年間の後に設けられているのが修士と博士課程(2+3年間)で、これを大学院と呼んでいます。
私は特に大学4年~修士課程の間で研究室の教授から怒られる日々を過ごしていました。

当時は朝9時~深夜12時過ぎまで実験しており、その間に教授は3~4回やってきます。
この時に進捗が良ければいいのですが、ダメなら次のような流れでディスカッションが始まります。

問①なぜ反応が上手くいかないのか。
  ⇒ 反応が進んでいる時に説明するため、情報がまとめられず最初はうまく説明できませんでした。
 答えられれば問②へ!
 
問②原因をどうやって確かめるのか(仮説を立てる)。
  ⇒ 仮説ができたら次は実験です。実験条件が正しくない、情報が足りないと怒られます。
 答えられれば、以下略。
 
問③なんでもうやってないの?
  ⇒ 上手く仮説が立っていれば、すぐ反応を試していないと怒られます。たとえ、金曜日の夕方であっても・・。

 

問④なんかできない理由があるの?
  ⇒ 早く帰りたいとは言えなかったので、無抵抗にボコられます。詰みです。

つまり怒られないために問③までの準備を実験と並行しなければいけませんでした。
問①~②あたりで躓くと怒られる時間、頻度が多く実験が進みません。
そのせいでさらに怒られるという負のスパイラルに突入しますので、リタイアする人も時々います。

私は運よく”考える力”が成長したためこの負のスパイラルから抜け出しました。
次にこの時に考えたことをお話します。

考えることに目覚め始めた博士課程。

この”負のループ”を抜け出すにはいくつか段階がありました。

STEP① 教授から指示される実験量をこなす段階。毎日怒られる(学部~修士

STEP② 怒られる原因を考え始める段階。まだまだ怒られる(修士1年)

STEP③ 怒られる場面が少しづつ減り、実験が効率的に進み始める(修士2年)

STEP④ 怒られるパターンや準備を理解してほとんど怒られなくなる(博士1年)

 

各段階で考えたことが次の通りです。
この時は試行錯誤しているので、もちろん違うやり方でもっと怒られた時もあります。
怒られる場合とそうでない場合を学習して、教授が求めるものを考えていきました。

STEP①の考え方:教授の求めるスピードで実験をこなすしかない
 ⇒とにかく量を朝から朝までこなします。全ての希望を明日の自分に託します。
  先輩も怒られているので、聞き耳を立てて怒られている原因を学びます。

STEP②の考え方:教授の指示通りでも怒られる。なぜだ。
 ⇒教授の指示をこなしても、ディスカッションでひたすら怒られます。
  この時から怒られた内容を再度報告する作業から少しづつ考えるようになりました。

STEP③の考え方は2段階あります。 
 ③-1:教授の指示に従ってダメなら、自分で考えよう(諦め)。
    ⇒教授の指示ではダメだと思ったら勝手に条件を変えてみたら、うまくいっても怒られました。
   
 ③-2:教授の指示はすぐこなして、うまくいく(と思う)方法も同時に試せばいいのでは。
    ⇒この時からなぜか失敗してもあまり怒られない謎の状態に突入します。

STEP④の考え方:ディスカッションの情報を考えて実験してない怒られるのでは。
 ⇒この時は既に数百回以上怒られていました。
  このビッグデータ(笑)から実験で教授なりに抑えるポイントがあることに気づきました。 
  このポイントを外すと怒られる、ということが真の原因でした。

というように、毎日怒られた経験を積み重ねて考え方を工夫していきました。
ですが最終的には怒られなくなり、実験も円滑に進められるようになりました。
もっと効率的なやり方もあったでしょうが私には泥臭いやり方しかできませんでした。

 

教授が怒るポイントとそれを見つける時のコツ。

先ほどの経験から私は”教授の知りたいポイントを外しているから怒られる”可能性が高いことに気づきました。
ですので、実験が上手くいっても怒られるのは正しいわけですね。
おおむね正しい考え方にたどり着いたのであとは、ポイントを満たしながら実験を進める”作業”になります。

この時に考えるポイントは”違い”に注目することです。例えば、

”いつもは怒られるミスが今日は怒られなかった、その違いは何だろう?教授の気分?怒られるポイントが少なかったから?”

ということを考え、教授のリアクションを観察することを繰り返す必要があります。
実は気分で変わるように見えても教授の中では一貫性があるかもしれません。
その周期性など含めて考えることが起こられる状況を乗り越えるコツだと思います。


そもそも、教育で怒る行為は不適切だとは思いますが、結果的に仕事でも結果を出せるスキルが身につきました。
しかしながら、教授のコミュニケーション手段が”怒る”のみでは上手くいかない学生が多いこともまた事実です。
もしこのような状況から脱したい場合には地道ですが、何が自分に求められているかを自分で考えて、仮説を修正する必要があります。
もちろん理不尽なパターンもあるので相性が悪い方は早期に研究室を変更することをおすすめいたします。
私は運よく理不尽ではありませんでしたが、メンタルを病んでしまうと回復はなかなか難しいです。
かくいう私も過呼吸になったり、2,3日体が動かせなくなった時もあります。


考える力を育てる方法。

例えが悪かったですが急に人間関係を考え、修正するのは難易度が高いです。
なので、簡単なところから始めてみましょう。

私は生活をシンプルにしたいので、無駄なお金を使わないようにしています。
特に数千円以上するものを買う時の考え方は次の通りです。

・買ったもので自分がどれくらい幸せになるかを考える
・幸せの量と値段は釣り合っているか、割安、割高か考える。
・割高ならもっと安いものはないか考える
・急に必要なら割高でも買うが、そもそも急に必要になった原因を考えて将来の出費を減らす

もちろん毎回考えているわけではありません。
ただ考えて、何かを買う理由が明確であれば、きっと良い買い物ができているはずです。失敗しても次に生かすこともできます。

 

さいごに。

長文となってしまいましたが、読んでいただきありがとうございます。

私の経験から、考えて行動すると問題が解決できる場合があることがお伝えできればと思います。

考えて行動する練習の詳細は長くなってしまったので、次回にいたします。

 

”考える力”は才能ではなく技術なのでトレーニングすれば必ず手に入ります。
続ける自信がないという方は以前の”続ける方法”も読んでみてください。。
こちらも、実行する前に”どう続けるか考える”ことでもっと充実した時間になります。

fledgling.hateblo.jp

 
つたない文章でしたが、不明な点等ございましたらコメントいただけると幸いです。
また、日常で関連したお困りのことなどご相談下さい。頑張って回答致します。


今後も皆さんと一緒に成長していきたいと思いますのでぜひご支援お願いします。