何かを始める前に続ける戦略を考えよう
はじめに。
今日も読んでいただきありがとうございます!
今回は博士号を取得する中で考えていた”継続する前に必要な戦略”についてご紹介します。
飽き性な私はこれまでいろいろなことに手を出し、自分にはできないと投げ出してきました。しかしながら、博士号を取得した後では博士号取得時はもちろのこと趣味などが意外と継続できている気がしましたので、その違いについて考えてみました。
まだまだ考え方や文章力に未熟なところが多々ありますが、皆様のご参考になれば幸いです。
このブログのコンセプト紹介はこちら。簡単ですが私の思いや自己紹介など書いています。
この記事を読むメリット
この記事では新しく何かを始める前に考えるべきことや、継続しやすくなるテクニックについて紹介します。始める前にそもそも習慣化できるのか、できないなら何が欠けているのか、といった考え方から学べますので、限られている資金や時間を効率的に使うことができると考えています。
そもそもなぜ私は継続できなかったのか
私が継続できなかった理由はいくつか考えられます。
・目標設定が高すぎて成長を実感できずやめる(楽しくない)
・ただ何となくやりたいからやっていた(継続した先に具体的な目標がない)
一方で継続できたものについては、以下のような感じでした。
・その当時は自分にとってハードルが低かった(TOEICの勉強)
・とても強制力の働く環境だった(博士号の取得)
どのようにして継続できるようになったのか
上記の違いから私は
① 割と好き or 強制力が強い
② 低めの目標(しかしながら、達成が分かる具体的な小さい目標)
③ 継続するために何かをするハードルが低い(ソファの上で勉強するなど)
この三つを満たしていれば、割と継続できるのではないかと考えました。
何かを続けたいときには無理やり集中しようとする、「意思の力」ではなく「継続できる仕組みを作る戦略」がとても大事になります。
つまり、継続できるかは何かを始める前に決まっているということです。
「意思の力」は長続きせず楽しく成長しにくい可能性が高いため注意が必要です。
成長すると今の自分よりと違う行動をするため、ストレスが生じます。
この「ストレスを超える仕組み」が上手く機能すれば効率的に楽しく継続できる、というわけです。
例えばいくつか記事を書いている甲種危険物の勉強では、
① 会社のお金で受験しているため失敗できない ⇒ ある程度強制力がある
② 教科書を何回も周回 ⇒ 勉強1回当たりのストレス(目標)を下げる
③ ソファで勉強する ⇒ 効率を下げてでも本を手に取れる場所で勉強
という戦略を立てて勉強を進めています。
この時の注意点は毎回
勉強して得られる達成感 >> 知らないことを勉強するストレス
となるように②と③のストレスを下げる必要があることです。
その日の体調や気分でストレスが増加することもあるため、ある程度達成感が得られるようにうまく調整する必要があります。
過去の甲種危険物の記事はこちらからどうぞ。
次の日にすんなり始めるためのテクニック
始めることにストレスがある場合は、次の日に始めやすいように中途半端にしておくと思います。例えば、演習の答え合わせから始めるなど、このタイプの人はテンションがあがるきっかけをストレスがかなり低い作業から始めるといいかもしれません。
そもそも続かない場合は仕組化が上手くいっていない可能性があるので、自分のモチベーションや目標設定といった部分の見直しが必要です。
ちなみに私は博士時代には実験器具を洗わずに毎日帰っていました。もちろん時間を効率的に使う上では洗い物と実験を並行するのが望ましいですが、朝から実験をするのが面倒くさい時のために「ハードルが低い器具洗い」を用意しておくと、スムーズに実験するテンションになりました。
「やる気スイッチ」のような自分の癖を理解しているとより継続しやすくなると思うので、日ごろから自分がなぜか調子がいい瞬間について分析してみるのもオススメです。
さいごに
いかがだったでしょうか。
「意志の力」を使うと経験的に効率が落ちる場合が多いかなと思います。
そのため、ハードルを下げることで達成感がある状態を作りつつ継続することが肝心です。
ある程度仕組みで継続できるようになると今度は「習慣化」という心強い味方がストレスを下げてくれますのでもっと楽しくなりますよ!
次回はもう少し掘り下げて戦略についてお伝えします!
今後も皆さんと一緒に成長していきたいと思いますのでぜひご支援お願いします。
今後の記事も見ていただきければすごく喜びます。コメントがつけば泣いて喜びます!
今後の方向性のお知らせ。”楽しく成長する方法”を私なりに記事にしていきます!
はじめに。ブログのコンセプトと読者の方へのお礼。
記事を見ていただいている皆様、本当にありがとうございます。
前回の更新から4ヶ月が経ち、ようやくブログの方向性が見えてきました。
当ブログは私が考える"楽しく成長する方法や考え方"を軸に記事を執筆していきます!
ブログの更新が開いている間に読んでいただいた皆さまのおかげでここまでたどり着くことができました。
甲種危険物取扱者試験の記事は今でも多くの方にご覧いただき、嬉しい限りです。
今後のブログ運営に悩んでいた私はアクセス数の伸びに元気をもらっていました。
本当にありがとうございます!
なぜ”成長する方法と考え方”なのか。成長に必要なのは"技術"だから!
甲種危険物取扱者の記事でも触れましたが、続けることはとっても大事だと思います。
そのために私が実践しているソファやベッドでの勉強法なども恥ずかしながら実例として紹介しました。
私もそうでしたが(今でもなってしまいますが。。)、自分なんて、といった自信があまりない方に多く会ってきました。
私は運よく化学と出会って、博士号を取得する中で偶然自信を持つことができました。
何かを続けることはとても難しいと思っていましたが、考え方や進め方を身につけることで継続して、何かを身につけ自信を持つことは皆できることだと感じるようになりました。
”継続に足りないのは努力でも能力でもなく、考え方、つまりは技術”だと思っています。
技術は誰でも身につけることができるはずです。
しかしながら、いろんなYoutubeやネット記事を見ても考え方のノウハウはあまり見つけることができませんでした。
そこで当ブログではこの技術について私なりに感じること、思うことなどなど紹介できたらいいな、と思っております。
私のながーい記事を読んでくださる方であればきっとすぐにコツを掴んでしまうかもしれません笑。
そんな方にも新しい考え方を提供できるように頑張りますので、ご愛読頂けると幸いです。
ブログを読んでくれた人がこうなったらいいな。
ブログの記事を読むことで読者の皆様が、
自分に合った楽な継続の方法を身につけて、楽しく成長することでこれからの長い人生を自信をもって過ごせるようになる
ことを目指しています。
新しいことを試したり、学んだりすることは大変なストレスですが、分かりやすく頑張って伝えます。
皆様の人生がゆる~く、少しづつより良い方向へ変化するお手伝いができればとても嬉しいです。
簡単ですが自己紹介。
私の簡単な自己紹介です。
高卒の両親の元に生まれ、母はコントロールが強い少し毒親気味の人でした。
父親は大金を溶かしたり、子供の保険を勝手に解約するような人でした。
私が高校生の時に母子家庭となり、それから母親の過干渉に悩まされます。
大学時代はこんな家庭に生まれた自分はダメだと悩み、ぼっちで友達もなく孤独に苦しみながら過ごします。ただ、勉強だけは続けていました。
そのような中で化学に出会い、6年間毎日のように15時間以上実験を続けてついに博士号を取得しまいた。さらに、在学中には奨学金を取得して海外留学も経験できました。TOEICもとても高くはないですが、800点を超えていました。
現在は研究員として細々と暮らしています。
私はこれまで少し人とは変わった人生を送ってきたかな、と思います。
特に博士号取得を取得する中で色々なものを失って、正直ここまで何かを頑張る必要がないことにも気付きました。
今ではこの失ったものを取り戻す中で感じた、もっと楽しく努力できたなー、という後悔を皆様の知恵として活かしたり、世の中には変な人が居るんだな~くらいに楽しんで貰えればと思います!
さいごに。
私もまだまだいろんなことに悩んでいます。
ブログを書いていない4ヶ月にも色んなことを考えて、経験しました。
今後も皆さんと一緒に成長していきたいと思いますのでぜひご支援お願いします。
今後の記事も見ていただきければすごく喜びます。コメントがつけば泣いて喜びます!
もしよければどうぞ!
甲種危険物取扱者の具体的な勉強法を解説!(性質・消火編)
今回は性質・消火の勉強法について解説します!
皆様の学習に一部でもお役に立てれば幸いです。
前回の記事(法令、物理・化学の勉強法)はこちら(それぞれ約3000、1000字の記事です。気になった部分だけでもご覧ください)。
簡単な自己紹介
下記の結果で2020年12月に合格しました。
今回は”物理・化学”の勉強法やコツをお伝えします。
勉強期間・・・約2か月(推定40時間ほど)
知識レベル・・化学系博士卒(乙種・丙種の受験経験なし)
受験結果・・・法令 86%(2問不正解)
物理・化学 100%
性質・消火 95%(1問不正解)
※本資格を取得する方は化学知識のある理系学部・大学院の方が多いと思います。しかしながら、このセクションは化合物の性質を暗記する必要があり化学知識があっても油断できないセクションです。
私がおすすめするテキストはこちら
わかりやすい!甲種危険物取扱者試験
この一冊でも十分合格できるのでは?という完成度の高い1冊です。テキスト選びに迷ったら本書籍がおすすめ!
【メリット】
①学習項目がよく整理されていてわかりやすい
②テキストを学習してすぐ演習問題がある
③私が受験した回でも同じ問題が多く出題されている
【デメリット】
間違い(誤植)がいくつかあります。気になる方は出版社HPの正誤表をご覧ください(私が気づいた間違いは記載済)。
性質・消火の印象と勉強するコツ
【私が思う性質・消火の難しい点】
①暗記する化合物が多い
②消火方法なども同時に覚える必要があるため情報が多く学習に時間がかかる
テキストにも記載がありますが、とにかく暗記量が膨大です。そのため、自分なりに関連付けて勉強を進める意識が大事です。
さらに、6類は化合物数の割に出題されるので、コスパのいい類から勉強を始めることも戦略としては重要になります(時間がない場合は特に)。
【性質・消火を勉強するコツ】
①重要そうな化合物から始める(大事!)
②大きな分類から暗記を始める(第一類~六類の概要からスタートして、化合物の詳細に入る)
といった効率的に知識を構築する方法がおすすめ!
特に第一類~六類の特性の概要を知っているだけでいくつかの選択肢を消すことができるもしくは正答するが増えるので理解は必須です!
さらに効率的にも勉強できるしいいとこ尽くし!
おすすめ勉強方法
基本は以前紹介した概要→詳細の勉強の流れに沿って勉強をおすすめします。
その際には、適度な負荷でテキストを何周もするイメージで勉強をしてみてください。
①第一類~六類の特性の概要を把握する
おおむねは類ごとに蒸気の比重が空気より軽かったり重かったり、比重が水より重かったりなどなどするので、類ごとの傾向を把握しましょう。
上記で紹介したテキストはまとめているページがあります。
その後、例外的な化合物を暗記しましょう。
②危険な化合物を勉強しましょう
アルキルリチウムは別格に危険な化合物です。ほかにも水に不安的な化合物等はテキストにまとめられていたり、ハイライトされていると思うので、自分でまとめておきましょう。
③化合物の物性を暗記する
物性はテキスト部分を読んで学習するとかなり時間がかかります。ですので、頻出される問題が記載されているテキスト部分を主に進めていきましょう。問題が完璧になった後に、テキスト部分を理解すればよいと思います。
④化合物の消火方法を暗記する
基本的には①と同様に消火方法は類ごとにおおむね決まっています。ですので、①をまず覚えてから消火方法も学習しましょう。そのあと、第一類~六類の全体的な消火方法を理解したのち、黄リンのような例外的な化合物の消火方法などを学習するとよいと思います。
⑥問題集を完璧にして、時間があればテキスト部分を暗記する
①~④を学習しながら、問題集を周回して解いて完璧にしましょう。そのあと、時間があれば問題集で漏れている部分を学習していけばきっと合格点に達することができる思います。
勉強を辞めないためにおすすめの考え方
甲種危険物取扱者試験は暗記内容が多いので、勉強を辞めないことが必要です。そのために勉強の”ハードルを下げる”意識が重要だと考えています。
この”ハードル”は勉強そのものに対するものだったり、勉強の質や正答率への意識だったりなど人によっては異なるものだと思います。
私の場合は勉強そのもののハードルを下げたかったので、多少効率が下がったとしてもテキストを手に取りやすいベッドの上で勉強を行っていました。
勉強の質へのこだわりは大事ですが、ハードルを上げすぎるとつらくなってしまうので、勉強が続かない方はテキストを毎日パラ見することから始めるなど、ハードルを下げて勉強を継続する方法を探してみるとよいと思います。
まとめ
これまで4回にわたって甲種危険物取扱者試験の勉強法などについて解説をしてきました。
足りない情報も多いかと思いますが、これから受験する方のお役に少しでも立てればと思います。
甲種危険物取扱者試験はしっかり勉強すれば合格できる試験だと思います。過去の合格率が近年上昇傾向にある旨を記載した記事はこちら。記事の一番下にありますので、ご参考になれば幸いです。
甲種危険物取扱者の具体的な勉強法を解説!(物理・化学編)
今回は物理・化学の勉強法について解説します!
皆様の学習に一部でもお役に立てれば幸いです。
前回の記事(法令の勉強法)はこちら(約3000字の記事です。気になった部分だけでもご覧ください)。
簡単な自己紹介
下記の結果で2020年12月に合格しました。
今回は”物理・化学”の勉強法やコツをお伝えします。
勉強期間・・・約2か月(推定40時間ほど)
知識レベル・・化学系博士卒(乙種・丙種の受験経験なし)
受験結果・・・法令 86%(2問不正解)
物理・化学 100%
性質・消火 95%(1問不正解)
※本資格を取得する方は化学知識のある理系学部・大学院の方が多いと思います。しかしながら、このセクションは高校レベルの化学知識があれば十分に対策できると思います。
私がおすすめするテキストはこちら
わかりやすい!甲種危険物取扱者試験
この一冊でも十分合格できるのでは?という完成度の高い1冊です。テキスト選びに迷ったら本書籍がおすすめ!
【メリット】
①学習項目がよく整理されていてわかりやすい
②テキストを学習してすぐ演習問題がある
③私が受験した回でも同じ問題が多く出題されている
【デメリット】
間違い(誤植)がいくつかあります。気になる方は出版社HPの正誤表をご覧ください(私が気づいた間違いは記載済)。
物理・化学の印象と勉強するコツ
【私が思う物理・化学の難しい点】
①10問しか出題されない(計算ミスは致命的)
②消火・静電気などテキスト外から2問ほど出題(私の回は)
やはり10問中6問正解しなければならない点がプレッシャーになるかと思います。加えて初見の問題がいくつかあるため、確実に合格するために計算問題は全て正解しておきたいところです。
【物理・化学を勉強するコツ】
①計算問題はパターンをしっかり理解する
②モレのある化学知識はしっかり復習する!(私はpHの計算を忘れていました)
③消火もしっかり勉強しつつ、静電気についてもネットでも良いので過去問を確認
計算問題や化学知識は簡単な問題しか出題されませんでした(約6問ほど)。しかし、静電気など少し困る問題があったので、皆さんはテキスト外の問題をネットで探すとよいと思います。
物理・化学のおすすめ勉強法
甲種危険物では唯一の計算問題があるセクションです。
この分野は化学知識のある方は復習するだけで十分かと思います。
しかしながら、計算問題は絶対に落としたくないため必ず一度は実際に手を動かして解いておくことをおすすめします。
問題は上記テキストの演習問題が解ければ、6割はいけるかな、という印象でした。
そのため、化学知識のある方は演習問題+テキストを軽く暗記し、先に法令と性質・消火に時間を割いても良いかもしれません。
まとめ
読んでいただきありがとうございました。
物理・化学のセクションでは、
①ミスをしない(私は計算ミスに途中で気づきました)
②計算問題はしっかり一度は解いておく
③消火(特に大事)や静電気についても勉強しておく
ことが大事です!
本記事を読んで皆様の学習が少しでも効率的になることを祈っています。
今後も記事が読みやすくなるように更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。
甲種危険物取扱者の具体的な勉強法を解説!(法令編)
今回から法令、化学・物理、性質・消火の3つに分けて具体的な勉強方法をお伝えします。皆様の学習に一部でもお役に立てれば幸いです。
前回の記事はこちら(約4000字の記事です。気になった部分だけでもご覧ください)。
簡単な自己紹介
下記の結果で2020年12月に合格しました。
この経験から私の考える法令の攻略法をお伝えします。
勉強期間・・・約2か月(推定40時間ほど)
知識レベル・・化学系博士卒(乙種・丙種の受験経験なし)
受験結果・・・法令 86%(2問不正解)
物理・化学 100%
性質・消火 95%(1問不正解)
※本資格を取得する方は化学知識のある理系学部・大学院の方が多いと思いますので、その前提で書いていきます。
しかしながら、化学未経験の方でも本記事で紹介する勉強法の暗記に割く時間を増やせば合格できると思います。
私がおすすめするテキストはこちら
わかりやすい!甲種危険物取扱者試験
この一冊でも十分合格できるのでは?という完成度の高い1冊です。テキスト選びに迷ったら本書籍で良いと思います。
【メリット】
①テキストを読む→演習問題という流れで知識を定着させやすい
②私が受験した回でも全く同じ問題が多く出題されている
【デメリット】
致命的ではありませんが間違い(誤植)があります。気になる方は出版社HPの正誤表をご覧ください(私が気づいた間違いは記載済)。
法令の印象と勉強する際のコツ
【私が思う法令の難しい点】
①根拠が不明のため理解しにくい
法令の根拠が不明であるため、理解が難しいです。そのため、ただ暗記をする、という作業になる可能性があります。
②試験範囲が膨大(消防法全体の把握は難しい)
法令はどのテキストでも網羅できないと思います。実際に私が間違えた2問は上記テキストには記載されていませんでした。テキスト記載外からの出題を考慮すると正答率70%程度が実際のボーダーラインとなるかもしれません。
【法令を勉強するコツ】
学習開始時から次の二点に気を付けることをおすすめします。
①指定数量などの数字を自分なりに理由付けする(自分が理解しやすければOK!)
→暗記ではなく理解する部分を増やす
②共通している指定数量などの数字、項目などの共通事項に着目する
→予防規定・保安距離が必要な施設など共通点を見つけてまとめて覚える
これにより、試験本番でも考えれば引き出せる知識が増えるはずです。
暗記科目のおすすめ勉強方法
法令の具体的な方法は次の項目で紹介します。
暗記する際に重要なことは
記憶するべき部分を数回分に分け、何度もテキストを読む
ことです。
その際の注意点は、
①自分が一度に暗記できる量と周回数のバランスをとる
1周にかかる時間が長く感じたら、それは負荷が高いです。しかしながら、負荷を減らしすぎると周回数がとても多くなります。このバランスは自分で探す必要があります。
②適当でもいいので、ひとまず一周すること
途中でやめるくらいなら、残りの部分はさらっと流してしまいましょう。負荷を減らして次の周回をテキストの後ろから始めればよいだけです。
この勉強法のコツが習得できれば、甲種危険物だけでなく他の資格の勉強も進めやすくなると思います。
私はこのようなやり方でTOEIC約600点→約800点を二か月ほどで達成しましたので、うまく習得できればきっと皆さまのお役に立てると思います。
法令のおすすめ勉強法(テキスト→問題を繰り返す)
テキストの周回の進め方
テキスト→問題集をとにかく周回しながら知識を深めていきます。
以下はただの例です。実際には最初から問題集でも、交互に問いても各自の好みで良いのではないかと思います。進め方の参考になればと思います。
1.テキスト部分の周回
①法令の項目とその意味だけを把握する(保安距離、指定数量、保有空地、予防規定、移送、運搬、指定数量、点検など)
どのテキストでも似たような項目を使用しているので、すべての項目に目を通してそれぞれの項目がどのような意味かざっくり理解します。
【理解度の目安(例)】
・指定数量って何?
・保安距離って何?保有空地との違いは?
・移動タンクと移送の違いは?
といった大まかな説明ができればいいと思います。
②それぞれの項目の知識を少しづつ増やしていきます。
それぞれの項目の役割を理解したら次に、暗記しなくてはならない部分がどれくらいあるのかを把握します。
【理解度の目安(例)】
・指定数量なら、第1類~6類でそれぞれ値が違っていて、4類はさらに細かく分類する必要があるのか~。
・予防規定なら、5つ程度の製造所等が対象で、いくつかの項目で共通しているのか~。
などなどもう少し、踏み込んだ部分を把握していきます。
予防規定が必要な設備と対象の指定数量などはいくつか重複する項目があります。このような共通点に着目しながら読むといいと思います。
③これまでの知識をさらに踏み込んで理解していきます。
暗記しなければならない部分を実際に暗記していきましょう!②までで暗記する量はひとまず把握できていると思います。完璧に覚える必要はありませんが、出来る限り覚えていきましょう。
【理解度の目安(例)】
・指定数量なら、具体的な値を暗記する。値と化合物名を一緒に覚えるなど。
・予防規定なら、対象となる設備・指定数量を覚える。
などなど
できれば、法を作った人の意図や自分なりの解釈で法令を理由付けして覚えやすくしていきましょう。
予防規定などは製造所、貯蔵所ごとに指定数量が異なっています。この理由は何でしょうか?
屋外の方が指定数量が多いな?もしかしたら消化が容易だから多いのだろうか?などなど、想像するのは自由です!
2.問題を解く
闇雲にテキストを覚えても効率的ではありません。間違ってもいいので、一通り問題を解いてみましょう(メインテキスト周回中でもOK!)。ただ、どういった問題が出てくるのか見てみる感じです。
さらにテキスト最後の模擬テストも解いてみると何となく出題されやすい問題が分かってきます。
3.テキストを読む
メインテキストの問題と模擬テストを済ませることで何となく出題されやすい部分が分かってきたかと思います。そこで問題が出た部分のテキストを読んでみましょう。
4.もう一度問題を解く
ここまでくると、ある程度正解できる問題があると思います。そこで、正解した問題・不安な問題・間違った問題などに分けてマークしておきましょう。
5.満足するまで3.と4.を繰り返す。
完成度を上げていきます。
不安な問題、間違った問題のテキスト確認→回答を繰り返します。一度では完璧にはならないとは思うので、全ての問題に正解するまでやりこみます。
この時に、選択肢が間違っている理由、間違っている箇所まで指摘できると理想的です(実際にはそこまで必要ではないでしょうが)。
6.身につけた知識を整理する(時間があれば)
ここまでくると、かなりの知識が身についていると思います。このあたりで、各項目の共通点などをもう一度確認しておきましょう。これにより知識が整理されて、しっかり暗記できるようになります。
その他の部分でも時間の許す限り、テキストを読んで知識を増やしていきましょう!
7.総仕上げ
試験の直前でテキストの問題をすべて解いて復習しましょう。一度は正解しているはずなので、そんなに時間はかからないと思います。さらに、テキスト部分で抜け漏れがないかどうかも確認しておきます。
まとめ
長くなってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
甲種危険物全体を通して大事なことは、
一気に覚えずに周回して理解しながら、勉強する。覚える量が多いなと思ったら無理せずに、一回当たりの暗記量を減らす等して勉強を辞めない工夫をする。
法令を勉強するうえで大事なことは、
ただ覚えるのではなく、自分なりに法令の意味やイメージを考えながら理解することで知識を定着しやすくする。
です!
本記事を読んで皆様の学習が少しでも効率的になることを祈っています。
今後も記事が読みやすくなるように更新を続けていきますので、よろしくお願いいたします。
甲種危険物取扱者試験の反省とおすすめ勉強法(2020年12月合格)
まず初めに結論を
勉強期間・・・約2か月(推定40時間ほど)
知識レベル・・化学系博士卒(化合物の名前はだいたい分かるレベル)
(乙種・丙種の受験経験はありません)
受験結果・・・法令 86%(2問不正解)
物理・化学 100%
性質・消火 95%(1問不正解)
結果から言うと下記テキスト二冊のおかげで余裕をもって合格できましたが、結果発表までとても不安でした。
その原因は甲種危険物取扱者試験の攻略方針を間違っていたことにあります。
【試験前】
合格ボーダーラインの60%を超えるか不安なので正答率100%を目指そう!そのためには難問もすべて解かなくては!
【試験後】
①甲種危険物取扱者試験は難問を解く必要は全く無い。
②試験範囲をしっかり暗記し、暗記していれば答えられる簡単な問題を絶対に間違わないこと。
の二点が重要だと気づきました。
私は試験間近でミスした難問の正答率を上げることに集中していました。そのため本番で簡単(でも暗記していないと解けない)な問題が絶対に合っているか自信がなかったのです。
この反省を皆様に活かしてもらえるように私が効率的と思う勉強法も提案いたします。長文となってしまいますが参考にしていただければ幸いです。
※この資格が必要となる方は化学に関する知識のある理系学部・大学院レベルの方が多いと思いますのでその前提で書いていきます。
受験結果の感想
法令 86%(2問不正解)
物理・化学 100%
性質・消火 95%(1問不正解)
という結果について考察しました。
【法令について】
法令は2問間違えていましたが、間違えた問題は私の使用したテキストには記載がありませんでした。このことから、法令はテキスト記載外の範囲が出題される可能性が高いため正答率は70%程度と少し厳しい値をボーダーラインと考えたほうがいいかもしれません。
【物理・化学について】
計算問題がメインとなっていますが、消火方法に関しても出題のあるセクションです。特に消火剤の適用火災の表などはしっかり目を通しておく必要があると改めて感じました。
【性質・消火について】
間違えた一問は覚えていませんがおそらく化合物の物性ではないかと思います。試験前は化合物の性状が出ないと(勝手に)思っていたので物性を軽んじてしまったんですよね。皆さんはしっかり勉強することをお勧めします。しっかり出題されますので。
テキストのご紹介
以下の二冊が今回の受験で使用したものになります。
メインテキスト:わかりやすい!甲種危険物取扱者試験
【メリット】
①学習項目ごとにテキストと問題がまとめられており、概要→詳細を把握という流れで学習を進めやすい。
②私が受験した回でも全く同じ問題が出ているので試験本番でも安全マージンを確保でき、精神的にも安心できる。
【デメリット】
①間違いが多いこと。気になる方はHPに正誤表もありますので確認をおすすめします(私が気づいたものは既に記載がありました)。
正直この一冊でも十分合格できるのでは?という完成度の高い一冊だと思います。実際にテキストだけで合格した友人もいます。このことから、基本的にはテキストに迷ったらこの一冊で良いのではないかと思います。
サブテキスト(問題集):甲種危険物取扱者試験 平成30年版
私が利用したのは平成30年度版と少し古いものでした。こちらは合格した方のおさがりをいただきました笑。
【メリット】
①600問を超える問題数があり、これがすべて解けるようになればかなり自信がつく。
②このテキストだけでも合格している方もいる実績もある。
【デメリット】
①問題を解くことがメインとなってしまうので、知識の体系化が難しい。一般には概要→詳細の方が理解しやすいとは思いますが、問題集ばかりを解いていると概要の理解が難しく、知識をうまく引き出せなくなる可能性がある。
②600問はかなりハード。時間をしっかり確保しなければ周回してしっかり理解しているかどうか確認できません。
このことから、本テキストは時間に余裕のある方のサブテキストとして、もしくはこのテキスト一冊のみ実施する方におすすめです。
今回の私の勉強方法
私の勉強方法は以下の通りでした。
①メインテキストのテキスト部分だけを何度か繰り返し読む
②メインテキストの問題集を三周する。
③サブテキストを開始し、二周する。このとき適宜メインテキストを確認して暗記。
④試験前日にメイン、サブテキストの間違えた部分だけを確認
上記、③、④が間違いだったと感じています。実際にテストに出題された内容も私のメインテキストから多く出題されていました(私の受験した回は)。そのため、サブテキストを中途半端に行うよりも一冊を徹底的にやりこむことで十分だと思います。
①について
まずはメインテキストのテキストのみに目を通しました。保安距離、移送、指定数量などどういった項目があるかをまず把握し、詳細は全く暗記していませんでした。
②について
一週目の問題集ではどういった問題が出題されているかを学びました。学んだあとに対応するテキスト部分を見直すことで、復習しておきます。二周目ではどのあたりが弱いのか定着度を測り、間違った問題は復習していました。
③、④について(←間違い)
サブテキストを開始しましたが、メインテキストのテキスト部分があいまいだったので結局実りは少なかったかと思います。個人的には理解度を図りたかったのですが、そのせいでサブテキストを行いつつ理解する、という当初の方向から徐々に外れていきました。さらに、何度も間違えてしまう難しい問題に集中してしまうなどさらに合格から遠ざかる方向に。。。
反省を活かしたおすすめ勉強方法
大事なことは記憶する部分を分散して何度も行うことで、一回当たりの負荷を減らして学習を辞めないことです。さらに、”使える知識”にするためにしっかりと復習することです。
私はメインテキストのテキスト部分をしっかり理解する前に、問題集を始めてしまいました。そのため、基礎となるテキスト部分の知識があやふやなままで問題集をこなしてしまったので、サブテキストもメインテキストも中途半端になってしまいました。
この反省点を活かして考える勉強方法は以下の通りです。基本的には私が使用したメインテキストをベースにします。
テキストの進め方の詳細については後日、記事にしたいと思います。
①メインテキストのテキスト部分だけを周回しながらざっくり内容を把握します。
例えば法令なら
1周目;保安距離、移送、指定数量などの項目があることを把握
2周目;指定数量の場合は1~6類のだいたいの値を把握
3周目;類ごとの正確な指定数量を把握
4周目;それぞれの指定数量に対応する化合物を把握
というような感じです。
上記はあくまでも参考なので、周回する回数や分散の割合は好みで良いと思います。
②メインテキストの問題を解いてみます(問題をざっくり把握)
メインテキスト周回中でも構いませんので、一通り問題を解いてみて問題を把握してみましょう。この時、間違った問題を記録する必要も正答率を上げようとする必要もありません。ただ、どういった問題が出てくるのかを把握する目的で行います。
③メインテキスト最後の模擬テストを解き試験本番の傾向を把握します
テキストの問題だけではテストの難易度が分かりにくいので、早めに模擬テストを解くことをおすすめします。受験後に見直すと私の受験した回よりも少し難易度は高めに感じました。
模擬テストを解いてみると何となく出題されやすい問題が分かってきます。
④テキスト部分の概要と詳細を周回しつつしっかり把握します(重要だと思う部分を重視して)
メインテキストの問題と模擬テストを済ませることで何となく重要な項目が分かってきたかと思います。そこで①で行った部分の内容を重要さのコントラストを着けながらしっかり把握していきます。この時も周回する意識が重要です。重要なものからしっかり把握していきましょう。
もちろんまだ完璧に網羅する必要はありません。
⑤問題をこなしながら、メインテキストの知識を覚えます
ステップ④では重要な部分だけでしたので、問題集を実施しながら細かな部分の知識を補完していきます。ここでは適宜テキストに戻りながら実施するとよいと思います。
⑥もう一度メインテキストに戻って知識を完成させる
この時点ではすでに合格レベルに達していると思いますが、万全を期すためにさらに知識を磨きます。
ダメ押しでメインテキストを見直して、語呂合わせや共通点など細かな部分をしっかり把握していきましょう。
⑥問題集部分を最初から全部やって漏れがないことを確認(試験直前)
試験直前ではメインテキストの漏れを確認しながら、総仕上げとして全部の問題を解いておきましょう。
ここまで実施すればきっとテキストは完璧だと思いますので余裕があれば+αで別売り問題集などを実施するとよいと思います。
合格に必要だと思うこと
暗記しなければならないので必然的に、概要の理解→詳細の理解というプロセスを繰り返して試験時にすぐに引き出せる”使える知識”を習得する必要があります。
そのため、勉強時間とともにテキストに触れる回数そのものが記憶の定着に必要となります。
これから受験する方は勉強=机に向かうものではなく、ベッドの上でもソファーでもどこでもいいのでテキストに触れる頻度を高くする方法をまず見つけてみてください。
継続することよりも勉強を辞めないこと、を意識すると気楽になると思います。
実際に私が勉強した場所は9割以上がベッドの上でした笑。最後の追い込みの二日間だけしっかり机に向かって定着していない部分を復習する、という感じでした。
皆さんも勉強の仕方にとらわれることなく自分が無理なく続けられる勉強方法を探してみてください。そうすればきっと今後の勉強にも役立つのではないかと思います。
実は合格者は多い?甲種危険物取扱者試験の難易度
私は甲種危険物はそれほど難易度の高い試験だとは思っておりません(もちろん危険物の中では難しいですが)。ぜひ皆さんにも自信をもって挑んでいただきたいのでその理由を説明します。
本試験は国家資格危険物取扱者・消防設備士の指定試験機関である一般財団法人 消防試験研究センターが実施しています。
この試験について上記HPに記載されている合格率をざっくりまとめてみると、以下のようになります。
~平成28年度:33%前後(年度の平均)
平成28年度~:37%前後(年度の平均)
令和2年度9月:約52%
徐々に合格率が上がっていることがわかります。この理由として最近は(使い回されている?)問題が蓄積されてきたためではないかと思います。
実際に私はメインテキストと全く同じ問題だけで合格ライン分の正解を確保することができた、と結果として思っています。このことから、情報がしっかり集積されている現状ではしっかり勉強時間を確保できれば(もちろん運要素もありますが)、十分合格できる試験なのではないかと思います。
最後に(まとめ)
①甲種危険物はどういう試験か
試験範囲の中から瞬時に必要な情報を思い出す必要があるため試験時に”使える知識”を身につけることが求められる。
②勉強方法のまとめ
基本はテキスト→問題→テキスト→問題を繰り返すことで一回当たりの負担を減らしつつ、知識を定着させる方法がおすすめです。
③勉強方法を考えてみる
とにかく勉強を継続することが重要です。そのため多少効率は下がっても自分に合った場所・方法で継続して行うことが重要だと思います。